ビスフォスホネート製剤と顎骨壊死|御茶ノ水駅・小川町駅B4・A7出口上がってすぐの歯医者

塚原デンタルクリニック
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ビスフォスホネート製剤と顎骨壊死

<ビスフォスホネート製剤とは>

ビスフォスホネート(BP)製剤は、骨に選択的に沈着して骨ミネラルと強力に結合し、破骨細胞に特異的に取り込まれ、強力に骨吸収を抑制する薬剤で、骨粗鬆症悪性腫瘍(癌)に伴う高カルシウム血症や骨転移の治療に効果の高い薬剤として広く使用されています。

しかし、これらの有用性にもかかわらず、近年、長期間にわたってBP製剤の投与を受けているがんの患者さんや骨粗鬆症のためにBP製剤を服用している患者さんが抜歯などの歯科治療を受けた後、顎骨壊死を発症するとの報告があり問題となっています。

<顎骨壊死の症状>

顎骨壊死の症状は、軽度で無症状なものから、持続的に骨が露出したり、さらに感染を伴って痛みや発赤、排膿、しびれがある場合もあります。
症状が進むと骨壊死のために病的骨折を起こしたり、皮膚から膿が出てくることもあります。

自然に骨が露出することも約1/4程度ありますが、抜歯や歯周治療、インプラントなどを契機に骨露出することが多いです。

部位としては、下顎骨に2/3,上顎骨に1/3の割合で発生します。

<顎骨壊死の頻度>

既に2500例を超える顎骨壊死の報告がある欧米では、静注薬(注射薬)で0.8~12%、経口薬(内服薬)で10万人あたり0.7件の発生頻度で、いずれも抜歯行った場合には増加することが報告されています。

BPによる顎骨壊死のうち、約94%が静注薬で経口薬では、2.5~5%であったと報告されていますが、日本においては、経口薬で26.7%と欧米にくらべ経口薬での発生頻度が高い傾向にあります。

これは、日本での静注薬の使用開始が欧米に比べ遅かったことが原因のひとつではないかと考えられています。

<危険因子>

BP製剤による顎骨壊死発生の危険因子として以下の事項があげられています。

① 米国口腔外科学会

● コルチコステロイド療法

● 糖尿病

● 喫煙

● 飲酒

● 口腔衛生の不良

● 化学療法

② 米国歯科医師会

● 自然発生することもあるが、抜歯などの骨を損傷する歯科治療と関連して発生するこ    とが多い。

● 高齢(66歳以上)、慢性疾患に対する経口グルココルチコイド使用、歯周炎、BP系薬    剤長期使用。

● 癌患者(両側性及び多発性の顎骨壊死が報告されている)

● 骨隆起やその他の外骨症

<なぜ顎骨に発生するのでしょうか?>

全身に骨があるにもかかわらず、BP製剤による骨壊死の発症はほとんど顎骨(あごの骨)に限定されます。

また、顎骨壊死の病変部では口腔内細菌の増殖が検出されることから、顎骨壊死の発症には口腔内細菌が関与していると推測され、BPは口腔内細菌の増殖、あるいは感染に対してなんらかの影響を及ぼすと考えられています。

さらに、BPは口腔内細菌によるバイオフィルム形成に影響を持つことを示唆する実験結果も報告されています。

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