歯ぎしりに関して
夜間や旅行中、ご家族やご友人に歯ぎしりを指摘されたことはありませんか?
もし、そのような経験がなかったとしても、次のようなことに思い当たることはありませんか?
・治した歯のつめものが、かけたり、取れたりしやすい。
つめものがはずれたり、かけたりしたところから また虫歯になってしまう。
・むし歯はないのに、歯がしみる。
・ブラッシングはきちんとしているのに、歯周病が良くならない。
・朝起きると、疲れている
・舌が痛い
歯ぎしりや咬みしめのある方には舌や頬粘膜に歯の圧痕がついていることがあります
・こめかみや顎の関節が痛くなることがある。
これらの症状は、歯ぎしり、噛み締めのある方に良く見られる症状です。
これらの症状があるからといって、すべて歯ぎしりやくいしばりが原因であるわけではありませんが、誘因となっていることがあります。
歯ぎしりやくいしばりといった癖(気がついていない方が多いのですが)は多かれ少なかれ誰にでもあることなのです。
特に問題を起こさなければ、そのままにしておいても良いのですが、治療をしても症状が改善しなかったり、一度は良くなっても、症状を繰り返してしまう場合、この癖が関係していることがあります。
歯ぎしりやくいしばりの時にかかる力は、自分の体重以上の力であるといわれています。
しかも、この癖は睡眠中や何かに夢中になっている時に無意識にしていることが多いので、気づかないのです。
そして、この癖は毎日の蓄積で大きな力となり、知らない間に歯や周囲の組織を破壊していきます。こうなってしまった場合、いくら歯の治療をしても、症状を繰り返してしまうため、この癖をコントロールする必要があるのです。
コントロールへの第1歩は、気づくということです。
そして、気づいたらやめる。単純なことのようですが、これが大切なのです。
この治療は歯科医院にいる間だけ行うのではなく、患者さんの生活の大部分を占める時間(歯科医院にいない時間)の生活にかかっていることが多いのです。
これは、歯科医療スタッフと患者さん相互の協力によって、初めて達成されることです。
当院では、それぞれの患者さんの生活習慣を通し、力のコントロールができるよう、指導、治療していきます。
そして、コントロールをしながら、歯科治療を行い、その人に合った治療法を選択していきます。