顎関節症について
顎関節症ってどうしてなるの??
以前は、ある特定の要素に原因を求めて研究がなされてきましたが、ひとつの原因ではすべての顎関節症の発病を説明することは困難でした。
そのため、誰にでも共通する強力な1つの原因を考えるのではなくて、患者さんごとに特有の因子を考えるようになってきました。
患者さんは、ひとりひとり遺伝による影響を受けた体質や性格を持っており、また育ってきた環境も受けています。したがって、持っている因子もさまざまです。
それぞれの因子が1つでは症状を起こす強さが足りなくても、いくつかの因子が一緒になることで顎関節症を起こす強さになるとする考え方です。このような考え方を多因子説といいます。
患者さんがもともと持っている問題に、発症するきっかけの因子が関与して顎関節の障害が出てくると考えています。
一人一人の患者さんでどのような因子が寄与しているかは異なります。
たとえば、それはかみ合わせであったり歯ぎしりや食いしばり、精神的な問題、社会活動や人間関係であったりします。
様々な要因が顎関節や筋肉に悪い影響を与えている可能性があります。
患者さん自身があごに影響するとは考えていなかったような日常よくやる癖とか習慣が影響していることがあります。
このような問題が疑われたとき、それぞれの患者さんがそのような問題に対応することで症状が軽くなる可能性があります。