乳酸菌の力
バクテリアセラピーって聞いたことがありますか?
”除菌”て言う言葉は、家庭用の洗剤などにも書いてあったり、
胃のピロリ菌の除菌療法など良く耳にすると思います。
バクテリアセラピーは、薬品で菌を抑える除菌や殺菌ではなく、
”菌の力で菌を抑える”という考え方です。
身近なものでは、ヨーグルトにプロバイオティクスと書かれている
”腸まで届く乳酸菌”がそうです。
体内にはグラム陽性菌とグラム陰性菌という菌がいます。
主食の炭水化物(ご飯やパン、麺類)をたくさん取るとグラム陽性菌が増えますが、
炭水化物抜きダイエットなどで炭水化物以外のものばかり食べていると、
グラム陰性菌が増えます。
グラム陰性菌には内毒素があり、増えすぎると腸管を刺激したり、臓器を傷めたり
します。
だからと言って、グラム陽性菌を増やす炭水化物ばかり食べていると、
メタボになりやすく、癌、脳卒中、心筋梗塞といった病気が待ちかまえています。
ちなみに、お口の中では、グラム陽性菌は虫歯、グラム陰性菌は歯周病に関係しています。
糖質をたくさんとる人は虫歯になりやすく、歯を失っている人ほど炭水化物を多く摂取
しているという統計があります。
炭水化物はやわらかいものが多く、エネルギーにもなりやすいので、歯がない人には食べやすいのでしょう。
また、急激にインシュリンを上げないというのも重要で、急激に血糖をあげる食品(高GI値食品)をとっていると、糖質中毒になってしまいます。
甘いものがやめられない!そんな経験ないでしょうか?
健康のためには、
”虫歯にならない噛みごたえのある低GI食品を、良い歯で良く噛む”事が大切です。
でも低GI食品ではグラム陰性菌が増えてしまうため、プロバイオティクスを用いて
グラム陽性菌を増やすのです。
現在は安全性が確認されている様々な乳酸菌がその役目を果たしているのです。
薬ではないので、副作用もありません。
お口の中に常に存在している菌が全身の疾患に影響を及ぼしていることもわかってきており、お口の中の菌のバランスを整えることで全身の健康を維持しようという予防医学
も、欧米では定着してきているようです。