スタッフノート
レントゲンと被ばく線量
歯科医師の増山です。
歯科診療において、レントゲン撮影は必須のものとなります。
正確な治療をする上で欠かせないものですが、放射線による被ばくについて、ご心配や疑問はよく耳にします。
今回は歯科におけるレントゲンの被ばく量と健康に関してお話していこうと思います。
大前提として、歯科でのレントゲン撮影は健康に害を被るものではないことをお伝えします。
下の図をお見せします。
一般的に健康被害を伴う被ばく線量は
500mSV(SV:シーベルト)を超えると白血球の減少が見られ、
1,000mSV以上になると自覚症状(悪心、嘔吐、全身倦怠など)が現れます。
そして、4,000mSVを全身に浴びると、被ばくした半数の人たちが骨髄障害で死亡します。
日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会によると妊婦さん(胎児)に影響が出る被ばく量は約50mSV未満と規定されています。
図にある通り、歯科でのレントゲンは
パノラマ撮影(口腔内全体のレントゲン) 約0.03mSv、
デンタル撮影(歯の局所のレントゲン)約0.01mSv)
となっており、歯科での被ばく線量がとても小さいことがお分かり頂けると思います。
また撮影する際には、鉛の入った「放射線防護用エプロン」も着用してから撮影します。
被ばく量を完全にゼロにすることは出来ませんが、少なくとも首より下にある肺や生殖器は被曝を避けることができます。
上記記載した通り、歯科でのレントゲン撮影は健康被害に関しては問題がないのですが、それでも不安が拭えないことはあると思います。
その際は無理せずスタッフにお伝えください。
症状に応じてレントゲン撮影なしにて対応致します。